合格者インタビュー

林桂大さん
大手ゼネコン会社/営業業務に従事/30代

建設工程の全体を知るために営業職から挑戦、
『CMガイドブック』と「CMガイドブック集中講座」で本質を掴んだ

事務系職種から認定CM資格にチャレンジし、見事合格を果たした林さん。営業職で担当した案件ではPM業務を経験し、さらに建設プロジェクト全体を把握するCM業務に関心を持ったといいます。直接的なCM経験がないまま【知識試験】【能力試験】にどう対応したのか、詳しい勉強法をお聞きしました。

建設プロジェクトの「基本」をちゃんと知りたい

営業職でも通常の営業活動に加えて受注前から構想を練り、社内関係部門と連携しながら設計業務や建設工程を検討するなど、PM関連業務も担当します。しかしコロナ禍になってお客様への訪問が全くできなくなってしまい、そのとき「自主的にいろいろ活動してみよう」と思って友人から教えてもらったのが認定CM資格試験の存在です。現場事務の経験から建物ができる過程は何となく理解していたんですが、ド標準といえる基本プロセスや仕組みがどういったものなのかはよく知りません。この試験からもっと勉強できるのではと思いました。

CM協会が提供する教材をひたすら繰り返した

営業職の私の周りでこの試験を受ける人はなく、試験対策では『CMガイドブック』や「過去問」、「CMガイドブック集中講座」など協会が提供している教材をひたすら使いました。「集中講座」はオンデマンド受講が可能な「知識編」、リアルタイムのオンライン講座である「問題解決編」の両方を受けました。それ以外の勉強は特段していません。本当にこれだけです。

『ガイドブック』で良かったのは、プロジェクトの川上から川下まで、各フェーズについて時系列で章立てがなされていたことです。何も知らない最初のうちは冒頭からストーリーとして読み、勉強中も数え切れないほど通読しました。

何度も「過去問」を解いて分かったのは「本質は変わらない」という点です。CMにとって大切なのは「全体像を掴むこと」であり、プロジェクトの流れと「どのフェーズで何を求められるか」という基本さえ押さえれば仕事を理解できると感じました。

私は事務系なので一級建築士のような技術系の資格はありません。しかしCMとして工程を理解すれば、課題解決のために適切な技術者を選ぶことができ、協力して課題解決が可能になります。その役割を意識して全体像を掴んだ上で「次のステップへ円滑に進むにはどうするか」を考える。CM業務は行っていませんが、営業として担当する案件に置き換えて具体的にイメージしました。論述の展開では「過去問講評」で書かれていた指摘をヒントにしました。

技術系以外の分野でも、CCMJの知識が役立つ

受験前は「専門知識のない自分は受けてもいいのか」と迷いました。しかし「集中講座・問題解決編」でリアルタイムに他の受験者の様子を見ると事務系なのは私だけ。その環境が面白く、かえって「受けてみよう」という気持ちになりました。

今は、技術系以外の方、建設プロジェクトに関わる方であれば誰でも早めにCCMJの勉強を始めていいのではと考えます。なぜなら、今まで点で捉えていた事柄が線としてつながり、自分が参画する工事で「今何をすればいいか」が明確になるからです。

私自身、工程の前後を知ることで先手を打てるようになり、技術者との会話を理解して進められるようになりました。実務を経験してからの勉強もいいんですが、新人のうちに全体を一度勉強し、後から実地で「これがあのことなのか」と理解を深めるのも大いに効果があると思います。ACCMJなら誰でも受験が可能なので、企業での資格取得支援が広がれば業界全体でメリットがあると感じました。

また、視野を広げるためにCM協会に入会して国際委員会に所属しています。自分が携わるプロジェクト以外でフランクに人と話せる機会はとても貴重です。新しい人の輪が広がるので、これからの人生が豊かになるのではと楽しみにしています。