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CMrオピニオン

CM普及から一般化へ

株式会社アクア
マネジメント第三本部 シニアマネジャー
工藤 恭正

CMAJ2021年2月号の会員CMr提言にて、「関西でのCM普及にむけて」と題し、寄稿いたしました。今回は、その後の進捗についてご報告いたします。

2016年に東京本社から大阪支店に転勤し、執筆時の2020年はインバウンド需要により景気業務量が右肩上がりの状況からコロナ禍による落ち込みが顕著になり始めたものの、前年から継続していた宿泊施設、空港関連施設などの新築または改修工事をメインに担当しておりました。当時は関西圏における実績作りと新規顧客開拓を目指して日々汗を流していました。

執筆から約5年が経過した現在、発注者は関西圏だけにとどまらず更に広がり、またCMに対する業務要望が拡大し、CMが「普及」から既に「一般化」していることを肌で感じている状況です。例を挙げると、担当する地域は九州、四国、東海、出戻りした首都圏などに広がり、規模は再開発から数百㎡の小規模施設まで、ユニークな用途では水族館や養殖施設などのプロジェクトもありました。更に業務内容の拡大は著しく、プロジェクトの川上である企画段階から維持管理までの業務の受注があり、先般CMガイドブック第4版改訂で整理・追加されたマネジメント要素を、まさに実践している形となっています。特に驚いたのは、設計者、施工者からCM参画を発注者へ促す状況をここ数年で見受けられるようになったことです。入社当時にコストカッターと煙たがられたことが懐かしく、CM業界の諸先輩方の誠意と努力の結果により取り巻く環境は大きく変革し、CMの「一般化」に至っているのだと強く感じました。

今後はCM業界の更なる発展のため、業務範囲の広がりに対応できる能力形成と次世代への継承を課題として取り組んで参ります。また機会があれば進捗を執筆したいと思います。ありがとうございました。