バディ制度で新しい可能性
株式会社山下PMC
都市創造本部 都市創造2部 部長 柿田 浩介
先日お客様から「運営メンバーの育成を手助けして欲しい」と言われて、「どういうことだろう?」と思い、詳しく聞くと「建設段階はCMr がいるので不安はないが、運営段階になると自分たちだけで自走していかなければならないので、施設に対する理解や知識を深めて自信をつけさせて欲しい」ということでした。
私はハッとしました、CMrとしての自分たちの役割は、お客様の建設プロジェクトを完成に導き、運営しやすい建物を一緒に作っていくことだと。今回のご要望でそのような役割もあるのかと新しい発見でした。
私が担当することの多いアリーナなどのスポーツ施設は開発チームと運営チームが他の施設に比べて協業してプロジェクトを進めることが多く、また先進事例や運営経験のある人財が不足しているため、そのようなお悩みがあったのだと感じました。
そこで私はお客様に「バディ制度」をご提案しました。お客様と我々の担当者を「マンツーマンでいつでもなんでも聞ける、なんでも話し合える関係」です。長期間の建設プロジェクトの中で「図面の見方、物事の決めかたや課題」を密に一緒に考え、行動することで、お客様自身も施設に対する理解や基本的な建築の知識が身につき、完成が近づくにつれて自分でほぼプロジェクトを進めることができるようになっていました。
また、我々CMrも建築、設備、電気など各専門分野で担当しがちですが、バディを組んでいるお客様からは分野関係なく相談されるため、例え建築の担当であっても、設備や電気の質問に幅広く対応することで、我々の専門領域もより広がって、お互いが成長できるとてもいい機会を頂けました。
CMrとしてプロジェクトを完成に導くだけでなく、新しい違う役割もできるのかと、改めてこの仕事のやりがいを認識できた貴重な経験でした。