Q1 印象的な業務はありましたか?
印象深いのは、担当した某駅前再開発の物件で、プロポーザル提案から、10数年にわたり、初動期から竣工まで携わった物件です。業務は多岐にわたり、地権者の間取り設計にはじまり、住宅設備の色やオプションを一緒に決め、ゼネコン、マンションデベロッパーと再開発ビルのデザイン決定、竣工時の紙バックやボールペンなどのノベルティーデザイン、権利者の看板デザインの取り纏め、各種行政手続き、各種面積の精査、仮設店舗企画、内装監理業務、竣工前の様々な検査調整、賃貸住宅や地権者の住宅の竣工検査など、スケールの大きなものから小さなものまで多岐に渡り同時に行った業務が印象的です。
Q2 コンストラクション・マネジャーに転向したきっかけを教えて下さい
様々な提案の中で、クライアントの期待や不安に応え、喜ばれ、さらに期待されるという循環で楽しく仕事をしていた環境を作るにはどう行動すればよいのだろう、と悩んでいたところに、CMrという仕事を知りました。CMrのかかわり方次第で、クライアント、設計事務所、施工者がより良い関係を築く環境づくりができることを期待して、阪急CMに入社しました。
Q3 コンストラクション・マネジメント業務で大切にしている点は何ですか
立ち位置というのを意識して業務を行うことを大切にしています。建物のコスト・品質を適正にし、クライアント利益を最大限にすることにとどまらず、プロジェクト初期段階の議論から参画し、クライアントとその関係者を含めたプロジェクト全体の利益を考え、最適な方向へ導くことが求められる業務です。だれもが納得する適切な価格、参画する設計事務所にとってもやりがいのある設計内容と報酬、施工者・発注者が双方納得できる工事価格、クライアントが満足する建築品質、これらの最適解はというと、そう簡単に見つけられるはずもなく、途方に暮れるときもありますが、最終的に、CMに参画してもらってよかったと言っていたただけるよう、一つずつ焦らず、じっくりと業務に取り組みたいと考えています。
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