プロジェクトレポート_78_2「発注者と設計者とCMrとの三位一体による相乗効果」_2

プロジェクトレポート

projectTHE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection
事業者の自主的な発注体制を実現するための支援業務

発注者と設計者とCMrとの三位一体による相乗効果

  • ポイント1 新ブランドホテルのプロジェクト進捗支援と予算管理
  • ポイント2 多くの関係者間での「人を大切にするマネジメント」と協力体制の構築
山田 功次
山田 功次
  • 株式会社安井建築設計事務所 マネジメントビジネス部長山田 功次

テーマ1発注者がCMrに求めたことは?

1874年に開業した初代大阪駅の跡地であり、また、旧大阪中央郵便局舎が2012年まで存在し、人々の記憶に深い場所。その地に新たに「JPタワー大阪」として誕生した建物に、ジェイアール西日本ホテルズがマリオット・インターナショナルとの初提携により出店したホテルである。

初代大阪駅の地において、その記憶を継承し、地域の歴史や文化を未来へ紡ぎ、新たな価値を提供する、唯一無二の時空を超える旅の基点として、ブランドコンセプトに「THE OSAKA TIME」を持つ。

1.国内外に愛されるホテル実現に向けたプロジェクト進捗の支援

本プロジェクトのブランドである、Autograph Collection(オートグラフ コレクション ホテル)は、マリオット・インターナショナルが展開する世界各地の個性あふれる独立系ホテルのコレクションであり、その実現に向けたホテルコンセプトとデザインの融合が最も重要であった。マスターインテリアデザイナーを中心に、客室エリア、パブリックエリア、宴会場エリア、スパエリアごとに、複数のインテリアデザイナーチームが構成された。これらのデザイナーによってマリオット・インターナショナルにデザインレビューを重ねながら、実施設計図書へ反映し、開業目標に向けた工事施工へとプロジェクトを着実に進捗させていくことが求められた。

2.プロジェクト予算管理とスケジュールを実現させること

2024年夏のホテル開業を目指したスケジュールマネジメントでは、先行するビル本体工事の工事工程に沿った適切な時期での工事発注計画と品質管理を行い、限られた建設予算内での工事完了とスケジュール管理を発注者が求めた最大のテーマであった。