CM選奨2022審査総評

この度、CM選奨2022の審査を終え、CM選奨17件、うち最優秀賞1件、優秀賞2件、特別賞1件を選出しましたので、ここに報告します。今年度も募集からの全てのプロセスがCOVID-19の制約下で行われましたが、応募総数27件と盛況を維持しております。このような状況下にあっても多数の応募があったことは、本選奨が価値のあるものとして認められている証左であると確信します。 第1回審査会は2021年12月7日に実施され、全ての応募書類が応募要件を満たしていることを確認したうえで、書類審査をスタートしました。2022年1月18日に実施された第2回審査会では、審査委員が書類審査結果を持ち寄り、応募案件をひとつひとつ厳正に審査した上で最終評点を決定し、CM業務として良好な成果を納めていると認められる上位17件をCM選奨候補として選出しました。さらに、うち6件を最優秀賞・優秀賞・特別賞の候補とし、ヒアリング対象としました。ヒアリングは同年2月24日にオンラインと対面をミックスしたハイブリッド形式で行われ、続く審査会でさらに詳細な審議を行い、最終的に頭書数の受賞プロジェクトを選出・決定しました。 近年、CM選奨の応募案件は多角化・多様化する傾向が続いていますが、今年度も、定型の応募書式に納まりきらない創意工夫溢れる多種多様なプロジェクトが並び、より一層の拡がりを実感させるものでした。従来の施工関係業務のマネジメントが技術的により深化している一方で、発注者支援業務の多様化が進むなかで、地方自治体における業務支援がますます一般化し、新たなニーズの呼び込みが進んでいる様子が印象的でした。 選奨とは、良好なものを推薦するという意味ですが、選出された案件には、CMRの創意工夫とCMRが関与しなければなしえなかった優れた成果が一貫して存在しています。この多様な優れたプロジェクト情報の公開・蓄積を通じて、業界の切磋琢磨が進むことはもちろんのこと、発注者や関係者との相互理解を深め、クリエイティビティを刺激することこそが選奨プロジェクトの大きな意義のひとつだと感じています。

CM選奨審査委員会　委員長　　兼松　学